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江橋 勝弘; 山口 徹治; 田中 忠夫; 荒木 邦夫*; 斉藤 正男*
JAERI-Conf 2005-007, p.242 - 247, 2005/08
地層試料を地下深部の還元性条件を維持した状態で採取・調整する方法を開発し、その方法が実施可能であることを実証した。地下深部の還元的雰囲気を維持させたままの条件下で最大深度200mまで掘削を行い、岩石試料と地下水試料を採取した。採取した地下水は、アルゴンガスでパージしながらステンレス製容器の中に採取し、ドライアイスで凍結化処理し、冷凍保存した。岩石コア試料は応力緩和防止をするために三軸加圧容器に収納し、梱包,移送,一時保管した。現在、採取した地層試料が地下深部の還元環境を維持しているか否かの確認を進めている。
嶺 達也*; 三原 守弘; 大井 貴夫
JNC TN8430 2000-009, 35 Pages, 2000/07
TRU廃棄物の処分方法として、地層処分施設へ埋設する方法が検討されている。使用済核燃料の再処理埋設より発生するTRU廃棄物である低レベルプロセス濃縮廃液の固化体には、多量の硝酸塩が含まれている。硝酸塩は微生物の脱窒作用により、最終的に窒素まで還元される可能性がある。このため、嫌気条件での微生物による硝酸塩の脱窒にともなって発生する窒素が人工バリアの破壊や人工バリア中の汚染水の押し出しといった物理的な影響を与える可能性があることが指摘されている。したがって、脱窒能を有する微生物(以下、脱窒細菌と記す)が処分システムに与える影響は重要であると考えられる。本研究では、高アルカリ、還元性となる処分環境に対する脱窒細菌の耐性を調査することを目的として、脱窒細菌としてPseudomonas denitrificansを使用し、pH及びEhが脱窒細菌の活性に与える影響を把握するための実験的研究を実施した。その結果、pHが脱窒細菌の活性に与える影響については、本研究で使用した脱窒細菌では、pHが中性より高くなるにつれて低下し、pH=9.5以上では定量下限値以下となることが示された。Ehが脱窒細菌の活性に与える影響については、把握することはできなかったが、試験条件が還元環境に制御されていれば、脱窒細菌は活性を持つことが明らかとなった。いずれにしても、pHが12.5程度の高アルカリとなる処分環境条件においては、本研究で使用した脱窒細菌の活性はEhにかかわらず、中性領域での活性と比較すると小さくなると考えられた。
森山 裕丈*
JNC TJ8400 2000-050, 47 Pages, 2000/03
高レベル放射性廃棄物地層処分の安全性評価に資するため、超ウラン元素の溶解度について研究した。還元性条件下においてPuO2・xH2Oの溶解度を測定し、溶解度積K0spおよびPu(OH)4の安定度定数4を求めた。得られたK/sup0/subspの値は、Raiらによって示されたイオン半径への依存性から推定される値に比べてきわめて小さいことを確認した。また、酸化性条件下においてPuO3・xH2Oの溶解度を測定し、溶解度積K/sup0/subspを求めた。アクチニドイオンの加水分解定数の解析においては、加水分解定数の系統性が有効電荷の概念を導入した剛体球モデルによってよく表されることを確認した。
加藤 博康*; 中澤 俊之*; 上田 真三*; 柴田 雅博
JNC TN8400 99-069, 41 Pages, 1999/11
圧縮状態のベントナイト中での収着現象の評価の一環として、酸化/還元環境により原子価が敏感に変化するU,NpおよびTcについて地下還元環境を模擬した還元性雰囲気中での見かけの拡散係数測定を実施した。ベントナイト試料には山形県産のNa型ベントナイトであるクニゲルV1(クニミネ工業株式会社製)を用いた。乾燥密度ならびに試験液性依存性を測定するために、下記の条件にてIn-diffusion型の拡散試験を実施し見かけの拡散係数を測定した。取得された拡散プロファイルは一様でなく、複数の拡散プロファイルが混在する場合も見られた。各拡散プロファイルに対して解析を行い取得された、還元環境下での見かけの拡散係数の範囲を以下に示す。元素:U 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:1.210-151.210-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:1.110-141.710-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:9.310-152.110-14(m2/s) 元素:Np 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:2.410-151.610-14(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:1.610-144.910-14(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:1.310-152.610-14(m2/s) 元素:Tc 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:7.010-157.410-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:2.210-145.210-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:1.910-153.510-13(m2/s)
笹本 広; 油井 三和; Arthur, R. C,*
JNC TN8400 99-033, 153 Pages, 1999/07
釜石鉱山における原位置試験は、主に栗橋花崗岩閃緑岩を対象として行われた。栗橋花崗岩閃緑岩中の地下水の地球化学的調査により、主に以下の点が明らかになった。・地下水の起源は、降水である。・深部の地下水は、還元性である。・ほとんどの地下水にはトリチウムが検出されることから、これらの地下水の滞留時間は長くとも40年程度である。一方、KH-1孔の地下水にはトリチウムが検出されず、予察的な14C年代測定から、数千年程度の年代が示唆される様な、より古い地下水が存在すると推定される。・比較的浅部の地下水はCa-HCO3型であるが、より深部になるとNa-HCO3型になるような深度方向での水質タイプの変化が認められる。上記の様な地球化学的特性を示す栗橋花崗岩閃緑岩中の地下水に関して、地下水の起源と地下水-岩石反応の進展を考慮した地球化学平衡モデルをもとに、地下水水質のモデル化を試みた。その結果、土壌中での炭酸分圧の値、岩体中での以下の鉱物を平衡と仮定することで地下水のpH,Ehおよび主要イオン(Si,Na,Ca,K,Al,炭酸および硫酸)濃度について、実測値をほぼ近似することができた。・土壌中での炭酸分圧:logPCO2=-2.0・岩体中での平衡鉱物:玉随(Si濃度)、アルバイト(Na濃度)、カオリナイト(Al濃度)、方解石(Caおよび炭酸濃度)、マイクロクリン(K濃度)、黄鉄鉱(硫酸濃度、Eh)また、海外の専門家との議論により、釜石サイトにおける、より現実的な地下水変遷モデルを構築するためには、開放系での不可逆的な岩石-水反応に関して、反応経路モデルを用いたシステマティックなアプローチを適用することが必要であると考えられた。さらに、モデルの妥当性を示すためには、釜石サイトの地質情報に関して、より詳細なデータ(例えば、割れ目充填鉱物に関する詳細なデータ等)も必要である。
G M N BASTON*; J A BERRY*; M BROWNSWORD*; D J LLETT*; C M LINKLATER*; S W SWANTON*; Tweed, C. J.*
JNC TJ8400 99-078, 72 Pages, 1999/03
本報告書では、以下の3つの事項について報告する。強還元条件下の中性付近におけるプルトニウムの酸化状態測定の可能性を明らかにするために調査研究を実施した。その結果、溶解度が低いために溶液中のプルトニウムの直接測定は困難であるものの、適切な基質に吸着したプルトニウムの酸化状態確認はX線吸収分光法により行える可能性があることがわかった。強還元条件下において、プルトニウムの玄武岩、泥岩、砂岩へのバッチ吸着試験を実施した。試験には、岩石-脱イオン水平衡水摸擬液、岩石-海水平衡水摸擬液、およびこれらに炭酸塩を添加した溶液を用い、分配係数の溶液組成依存性を調べた。その結果、炭酸濃度の増加による分配係数の低下は認められなかった。上記のプルトニウムの玄武岩、泥岩、砂岩への吸着実験結果を解釈するために、酸化鉄が主要な吸着相であると想定した吸着モデルの開発を行った。モデル化はプルトニウム3価の吸着をもとの行われた。モデルにより予測される分配係数は実験結果と概ね適合するものであった。
大木 洋*; 林 謙一郎*
PNC TJ1601 98-001, 138 Pages, 1998/02
高レベル放射性廃棄物地層中処分計画において,処分場の長期安定性を証明するため,過去3年にわたり研究を実施した。この研究は,岩石中の還元剤と溶存酸素との反応速度の実験的研究,天然地下水の化学組成の解明およびアクチノイド元素が20億年保存された理由の解明の3グループにより行われた。本報告では,このグループの結論を示した。それは,深部地下水を還元的に保持する役割は,主として黄鉄鉱よってなされる,ということである。地表面のたかさが海抜300m以上で,地下500m以深に設置された処分場は,特別のことがない限り100万年以上にわたり安定であるとの予測ができた。
大本 洋*
PNC TJ1601 97-003, 83 Pages, 1997/03
本委託研究は、高レベル放射性廃棄物地層処分に際し、処分場の化学的環境を還元的に保持するために重要な役割を果たすと考えられる黄鉄鉱、含鉄珪酸塩鉱物及び有機物と水溶液中の溶存酸素との反応のメカニズムと速度を明らかにすることを目的とする。初年度及び今年度行なった黄鉄鉱と溶存酸素の反応実験から、黄鉄鉱の酸化反応経路は半導体的性質の相違により異なることが明らかとなり、種々の条件下における速度定数を求めた。天然条件における黄鉄鉱と酸素の反応は、二価の鉄を含む鉱物及び有機物との相互反応により影響されることが考えられる。代表的な含鉄珪酸塩鉱物であるオリビンの酸化反応実験を行った結果、無機酸と有機酸では酸化反応のメカニズムが異なることが明らかとなった。さらに天然の有機酸として代表的なフミン酸と溶存酸素の反応実験を行い、反応速度を推定した。地層中の還元性物質としては、黄鉄鉱が最も重要であり、それに従い有機物さらに含鉄珪酸塩鉱物が重要となることが明らかとなった。黄鉄鉱が含鉄珪酸塩鉱物あるいはフミン酸と共存する場合、黄鉄鉱の表面が常に新鮮に保たれ、結果として黄鉄鉱と地下水中の溶存酸素との反応が長期間安定に継続する可能性が示された。
和田 隆太朗*; 西村 務*; 下郡 一利*; 井上 武*; 藤原 和雄*; 西本 英敏*; 小田 正彦*
PNC TJ1058 97-005, 49 Pages, 1997/03
チタンは高耐食性金属としてオーバーパック候補材料の一つとされている。本研究では地下深部本来の環境とされる還元性環境における耐食性を明らかにすることを目的として50Cの脱気炭酸塩溶液含浸ベントナイト中において500時間までの浸漬試験、電気化学的試験を行い、チタンの還元性環境における腐食挙動を酸化性環境におけるそれと比較して評価した。不動態皮膜は還元性環境でも酸化性環境下と同じTiO皮膜であったが青暗褐色の見るからに厚い皮膜が生じていた。腐食速度は0.010.1A/cmのオーダーで酸化性環境下よりかなり大きくなることが認められた。また、準耐食金属材料としての炭素鋼についても圧縮ベントナイト中における微生物共存下での耐腐食性を評価した。酸化性(大気開放)の人工海水中においては、炭素鋼の腐食挙動に及ぼす好気性細菌(鉄バクテリア: IB)単独添加の影響はベントナイト共存の有無に関わらず顕著には認められなかった。
和田 隆太朗*; 西村 務*; 下郡 一利*; 井上 武*; 藤原 和雄*; 西本 英敏*; 小田 正彦*
PNC TJ1058 97-004, 179 Pages, 1997/03
チタンは高耐食性金属とオーバーパック候補材料の一つとされている。本研究では地下深部本来の環境とされる還元性環境における耐食性を明らかにすることを目的として50の脱気炭酸塩溶液含浸ベントナイト中において500時間までの浸漬試験、電気化学的試験を行い、チタンの還元性環境における腐食挙動を酸化性環境におけるそれと比較して評価した。不働態皮膜は還元性環境でも酸化性環境下と同じTiO2皮膜であったが青暗褐色の見るからに厚い皮膜が生じていた。腐食速度は0.010.1A/cm2のオーダーで酸化性環境下よりかなり大きくなることが認められた。また、準耐食金属材料としての炭素鋼についても圧縮ベントナイト中における微生物共存下での耐腐食性を評価した。酸化性(大気開放)の人工海水中においては、炭素鋼の腐食挙動に及ぼす好気性細菌(鉄バクテリア:IB)単独添加の影響はベントナイト共存の有無に関わらず顕著には認められなかった。
中山 真一; 山口 徹治; 永野 哲志
JAERI-Conf 97-002, p.13 - 14, 1997/02
高レベル放射性廃棄物の地層処分システムの性能評価において、地下における核種の挙動を予測するための知見が必要である。特に、地下の還元性状態におけるアクチニド元素の地球化学的挙動については、これまであまり研究されてこなかった。このため、われわれはアクチニド元素(IV)の溶解度や錯体生成といった化学的に基礎的なデータの取得をはじめ、岩石・鉱物への吸着・固定、及び岩石内の拡散などの現象について、実験室における研究を行ってきた。これらの研究の成果と今後NUCEFに整備予定のアルゴンガス雰囲気グローブボックスシステムを用いる研究課題を紹介する。
中山 真一
地下水技術, 36(12), p.4 - 19, 1994/00
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、地下水に関する研究・開発がその安全評価上大きな役割を担う。本稿では、地下水技術者に期待する課題を2点取り上げて概説した。安全評価では、深部地下水の組成に関する情報が必要であるが、ボーリング自体が地下水組成を乱すという技術的問題がある。酸化還元電位をはじめとする組成の測定について、2、3の機器開発例をあげて紹介した。また、優れた止水性・イオン保持性のため、従来から土木工事に使用されてきたベントナイト(粘土鉱物)は、地層処分場ではその性能が数十年、数百年という長期間に亘って維持することを期待される。その予測のためには、放射性壊変による熱、水分の二成分移動(液相、水蒸気)、および粘土の膨潤に起因する密度変化など、を考慮した熱-水-応力連成解析理論が必要である。この研究の現状に触れた。
岩崎 行雄; 安中 秀雄
デコミッショニング技報, (1), p.36 - 45, 1989/00
原子炉解体技術開発の一環として実施した解体前系統除染、撤去後除染及び建家コンクリート除染技術の開発試験の概要を述べる。化学除染による除染効果は、除染対象系統のクラッド中のCr含有率によって差が生ずる。Cr含有率が12%位までは還元性除染剤のみの除染で、除染係数10程度を達成できるが、Cr含有率が15%を超えると殆ど除染効果はなくなる。Cr量の多いクラッドに対しては、還元性除染剤による除染に先立って酸化前処理を施することにより大きい除染係数を得ることができる。また、硫酸-Ce(IV)を用いるレドックス除染法や流動研磨除染法では、Cr量の多いクラッドに対しても大きい除染係数が得られる。撤去後除染の電解除染法、浸漬化学除染法及びグリッドブラスト除染法は、各々の欠点を他の除染法の長所で相互に補完し合う関係にあり、解体に伴って発生する様々な形状、汚染状況の金属解体物の除染では必要最少限の組み合せである。